2023年12月23日

副業しろって言われても

全国的にお寺経営がピンチだと言われる。善福寺も父まで兼業であり、たまたま私だけ専業。祖父は役場勤めの公務員で、父は会社勤め。むしろお寺が副業か!?と言われてもおかしくない割合で兼業してた。実は兼業のお寺はたくさんある。善福寺もおそらく次世代は兼業だと思う。

本山はお寺にも副業しろと遠回しに言ってくるけど、何でも良いってわけじゃない。お寺は仕方なくやっているわけではない。お寺は伝道の場であると同時に、亡き方と出会う場でもある。副業やるにしても、そこが中心にならないような副業はダメだ。

身内のことなので言うけど、子としては父の働きっぷりに感謝しているが、当時、善福寺がちゃんと上記のような場としての役割を果たしていたかと言えば、それはノーであったろう。少なくとも私にはそう見えた。実際、副業がお寺のためになるケースというのは、しっかり考えれば少ないと思う。

お寺本来のあり方に直接つながるような副業って、あるけどほんと少ない。地域のためということをあたかも金言とするならば、何でも可になってしまう。ただ、そういう類の副業というのは、たいていわざわざお寺でやらなくても出来るものであり、化けの皮を剥がせば単なる金儲けであることもあろう。

お寺がなぜ税制面で優遇されているのかと言えば、お布施は信仰心であるから、それが納税によって政権に使われたりすることを防止すると同時に、信仰心としてのお布施を信仰のためにお寺が使うべき、という意図があるからだと思う。

お寺の財産の使途は慎重になるべき。だから副業って簡単に言われても、とても難しい。信仰心を受け止められないお寺が存続しても、何の意味もない。たしかに副業を考えれば山ほど具体案が出て来るけど、経済的な助けになれば何でもいいなんて言うのは、笑止千万な話である。

お寺がお寺であろうとすればするほど、副業なんて出来ないんだよね。

次世代どうしようか。困ったなあ。


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posted by 伊東昌彦 at 15:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 仏教 住職恣意 -jyushokushii
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