2023年08月05日

イノベーター上人

中学・高校・バンドで一緒だった友が新たに会社設立をするというので、記念式典に参加してきました。ビジネスの感覚に触れることの少ない坊さんですが、寺院運営にとって有益な話も聞くことができました。寺院は営利団体ではありませんので、そもそも会社とは目的が異なります。しかし伝道のためにはビジネス的な感覚も必要なことはたしかで、歴史を振り返ってみても辣腕な住職はたくさんいました。

浄土真宗においては蓮如上人の手腕は現代にも通じると思います。伝道において複雑な手続きは廃止し、多くの人々がシンプルに仏教に触れられるよう工夫をされたと思います。複雑さは権威の象徴となりますが、人々にとって実際には遠くで眺めるものとなり、伝道の本質が機能しなくなってしまいます。蓮如上人は様々な改革をされた方で、西本願寺の蓮如上人五百回大遠忌(平成10年)においては、「イノベーター上人」という現代的な呼称をもって賛嘆されました。

この「イノベーター上人」ですが、先日亡くなった父であり前住職の伊東宗之が発案者です。伊東宗之は善福寺住職として奉職しつつ、博報堂でCMディレクターの職にも就いていました。生前、自分の仕事を本山に役立てることが出来たと喜んでいました。父を偲びつつ、私も「イノベーター上人」に少しでも近づけるよう、これからも精進したいと思います。 合掌

posted by 伊東昌彦 at 13:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 仏教 住職恣意 -jyushokushii
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